子どもは正直でウソをつないというと。おそらく「そんなことは無い」と言われます。教師でなくても子どもがウソを言うのを知っています。ただ、子どもは大人と違って正直なのだと思うと、子ども理解につながり、指導に生かすこともできるので、あえて子どもの気持ちについて考えていきたいと思います。
子どものウソは正直な気持ちの表れ
学校や家などでウソを言う子ともを理解しようとすると、一番簡単なのは、叱られるのが嫌だからです。大人でも何か失敗をすると素直に受け入れるのに時間がかかります。特に、まずいと思うほどウソをつく傾向にあると思います。それはやり自分を正当化して少しでも叱られないようにしたいからだと思います。そういう思いを理解して指導していくと「ウソをつくな」「さらに罪を重ねるつもりか」と言った指導は逆効果です。ますますウソを重ねることになります。理屈ではありません。理論的に責めたとしても、叱られたくない気持ちからうそをつき続けるしかなくなります。ではどうするとよいのでしょうか?
理屈ではなく気持ちによりそうこと
子どもの気持ちに寄り添い話を聞く姿勢が大切です。「腹がっ立ったんだね」「辛かったね」「寂しかったね」など、よりそう気持ちが大切です。「もしかしたら、悪気はなかったけど○○してしまったこかもしれないね。思い出した?」などウソを否定せず根気よく聞くことた大切です。
自作自演や自傷行為は寂しさの表れ?
学校ではよく、靴隠しや物がなくなることがあります。多くの場合、何らかの嫌がらせか、人間関係のトラブルによることが多いのですが、たまに、自作自演の場合があります。これは多くの場合、注目を集め心配をして欲しい場合が多いです。同様に自傷行為も注目を集め心配をして欲しい行為のように思います。この場合の対応も同じように気持ちに寄り添うことが大切です。自作自演ではないかと感じても一緒に心配をすることが大切です。やがて気持ちがほぐれ、自作自演はなくなります。自傷行為については保護者への連絡、スクールカウンセラーへつなぐなどの対策が必要です。状況によっては病院など専門機関との連携の必要になってきます。
いじめられて学校へ行きたくない?(きっかけと背景)
これもよくある例なのですが、本当にいじめがあり不登校になる場合の対応は別として、よくあるのが学校に行きたくないので、親を納得させるためのウソです。このウソは一番やっかいなのは、保護者は子どもの言い訳を信じ学校へ連絡をしてきます。事実確認をして、そんなことがない場合も「学校が隠蔽しているのだろう」と疑われることもあります。そもそも集団で生活をすることが苦手な子どもや勉強が苦手の子どもがいる中で、同じ教室に集め学校に成り立っていることを思うと、不適応な子どもがいても不思議ではありません。それを前提に考える学校に行けなくなったという理由が見えてきます。何らかのきっかけはあったのでしょうが、そのきっかけにとらわれていては解決にはつながりません。また、本人も追い詰めることになります。これは慎重に対応しないと大きな問題へ発展してい行きます。まず初めに子どもの言い分を聞き、ひとつ一つ誤解を解く作業が必要になります。保護者へ丁寧な説明の上、他の原因を探るように協力していくことが大切です。勉強がわからないから学校へ行きたくない子もいます。何らかの障がいが疑われる場合もあります。そう考えるときっかけとなった出来事への対応だけでは不十分です。スクールカウンセラーにつないだり、ウイスクなどの検査をすすめたり、原因となる背景を探り対応を考えることが大切です。
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